同志社大学学生支援センターの労働基準法違反を許すな!

文責:会長

2月3日より大学内において、同志社大学学生支援センター名義でこのような掲示が行われている。

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内容を要約すると
①今年の8/7~8/10に同志社大学においてAPSSAという国際大会が開催される。
②そのAPSSAの学生運営スタッフを募集する。
③学生運営スタッフは大会期間中時給880円のアルバイトとして大学より雇用される。
④研修として、5月中に5泊の宿泊研修を行う。また合宿後からAPSSA本番までの期間、企画や広報活動等の準備作業を行ってもらう。
⑤この合宿期間及び準備作業は無給である。また、研修中は試用扱いである。

この労働条件が「労働基準法違反の可能性がある」と指摘したいと思う。具体的には、「研修中及び準備中の給料を支払わないのは違法ではないのか」ということである。

労働基準法において、労働者とは以下のように定義される。
第9条  この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。」
また、雇用契約とは民法において
第623条 雇用は、当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる。」と定義されている。

すなわち、学生支援センターの「学生運営スタッフ」であっても、学生支援センターの指揮監督下で労務を提供しその対価として賃金を受け取る者は、学生といえども労働者であると言える。従って、この「学生運営スタッフ」にも労働基準法の適用がある。

研修・準備作業という名目であっても、それが実質的に使用者の指揮監督下に置かれている場合は労働時間であり、例え無給であると定めていても給与を支払う義務が生ずる。

最高裁判例(三菱重工業長崎造船所事件・最一小判平成12年3月9日)においても
「労基法上の労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいう。労基法上の労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものであり、労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんにより決定されるべきものではない。労働者がを命じられた業務の準備行為等を事業所内において行うことを使用者から義務付けられ、またはこれを余儀なくされたときは、その行為を就業所定労働時間外に行うものとされている場合でも、その行為は、特段の事情のない限り、使用者の指揮命令下に置かれたものと評価できる。したがって、その行為に要した時間は、それが社会通念上必要と認められるものである限り、労基法上の労働時間に該当する。」

また、厚生労働省(旧労働省)の通達・回答においても
「研修会に参加している時間も、それが使用者の命令により参加を強制されているときは、その参加時間は労働時間であるということになる」 (昭 26.1.20 基収 2825 号、平 11.3.31 基発 168 号)
とされている。

さて、今回のAPSSAについて考えてみたい。まず

・学生運営スタッフは労働者であり、労働基準法の適用がある。
・研修については、APSSA本番での勤務において必須のものであり、かつ試用期間扱い(研修での成績・評価によって本採用の可否を決定する)であるから、勤務評定・職能評価と関連したものであり、実質的に強制参加であり労働時間であるというべきである。(後の学生支援センターへの問い合わせでは「研修へ参加しないなどがあればAPSSA本番での勤務をお断りする可能性もある」とのことであった。)
・準備作業については、これもAPSSA開催の為に必須のものであり、かつ支援課の指揮監督の下、命令されて行うのであるから、先の判例の「命じられた業務の準備行為等を事業所内において行うことを使用者から義務付けられ、またはこれを余儀なくされたときは、その行為を就業所定労働時間外に行うものとされている場合でも、その行為は、特段の事情のない限り、使用者の指揮命令下に置かれたものと評価できる。」にそのまま該当し、労働時間に該当する。
・したがって、これらの募集条件は労働基準法に違反する。なお、労働基準法は強行法規であるため「給料は支払わない」という特約は無効である。

と思われる。なお、厚生労働省京都労働局京都駅前総合労働相談コーナーで今回の件を相談したところ、あくまで今回は相談という形であるのであくまで一般論であると前置きした上で「今回のAPSSAの件は労働基準法違反の可能性が高い」とのことだった。

そして、この件を当事者である学生支援センター(今出川)に聞きに行ったところ。

・多分そこまで考えてなかったと思う…
・大学にも予算があるから…

とのことで、詳しく調べるので時間がほしいとのことであった。

今回、私は非常な憤りを感じている。大学当局には今回の件について大学と学生という強者と弱者の関係があるからか、「ウチの学生なんだから多少無給で使っても構わない」と考えている節があるようなのだ。以前から学生をボランテイアという名目で使おうとする傾向が支援課にはあるが、学生を「語学」・「国際」・「就活のネタ」というキーワードで釣り、一般のアルバイトなら到底応募がないような条件(たった4日の時給880円の仕事の為に5日の合宿と数カ月の準備作業を無給でやるアルバイトに応募する人間など普通はいない。)で働かせようという魂胆が見え見えなのだ。「予算が…」という大学職員の言葉がそれを物語っている。「予算が少ない…そうだ!学生をタダで使えばいいんだ!」というのが露骨に現れている。だいたい、世の中の劣悪・違法な労働環境というのは、大抵人件費の圧縮という命題のもとで行われるのであり、この職員の言葉はもはや弁解にすらなっていない。適性な対価を支払わない、これを搾取というのである。

加えて、大学という「キャリア教育を行う機関」がこのようなことを行っている事自体が信じがたいことだ。しかも、学生支援センターとはその名の通り「学生を支援する部署」であり、「学生を利用・搾取する部署」ではないはずである。

さて、これを読んだ学生・卒業生・一般人、だれでも構わないので抗議の声をあげてほしい。以下に大学の問い合わせ窓口をあげておくので、是非怒りの声をぶつけてほしい。

同志社大学今出川校地学生支援課:075-251-3271
同志社大学京田辺校地学生支援課:0774-65-7021

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